先日アメリカで開催された国際会議,IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems(IROS)に参加してきました.IROSはICRAなどと並びロボティクス分野で権威のあるトップカンファレンスの一つです.今回は私の発表ということもあり,一人で参加してきましたが,今年度は多くの学生たちが自身の研究を海外で開催される国際会議で発表してくれています.(最近も複数の学生たちの研究が国際会議で採択されました.今年の冬は英語プレゼンの発表練習で忙しくなりそうです.)
今回IROSに参加して改めて感じたことは,海外の若手研究者たちのモチベーションの高さです.
私は口頭発表の後,ポスター発表をするインタラクティブセッションを行ったのですが,口頭発表を聞きに来た研究者たちの多くがポスター会場に足を運んでくれました.さらに彼らの多くは若手研究者であり,ロボットの概要や,研究のアイデア,口頭発表で聞けなかったことなど,多くの議論を交わす事が出来ました.
海外の若手研究者たちは活気にあふれているなと改めて感じました.
日本で研究活動をする我々若手研究者も負けていられません.やはり,研究成果を発表する場として,国際会議は重要な場であると私は思います.世界最先端の研究を行う様々な国の研究者と直接議論を交わすことは,自身の研究のブラッシュアップにもつながりますし,新たな発見も生まれます.
私の研究グループの学生たちはモチベーションにあふれ,やる気に満ち溢れているため,私としてもとてもやりがいのある研究活動を送ることができています.
先日シンガポールで開催された学会では,大きなスクリーンが5つもある大会場で学生が見事な発表を行ってくれました.私は会場で見ていましたがとても誇らしかったです.直前まで緊張していた学生も,発表後は自信で満ち溢れていました.
また,最近国際会議に採択された学生たちは,自分の行ってきた研究が正しかったのだと,とてもうれしそうな様子でした.ぜひ様々な意見の研究者たちと有意義な議論をしてきてもらいたいです.
ただ,これまでいくつかの国際会議に参加して思うことは,圧倒的に日本人の研究者,発表者が少ないことです.特に学生発表は海外と比べてとても少ないように感じます.たまたまかもしれませんが,日本にはこれだけ多くの理工学関連の研究を行っている研究室があるのですから,海外で発表する学生がもう少しいてもよいように感じます.ぜひ学生さんたちは指導教員たちを説得して,英語での発表を経験してもらいたいですね.国内でも海外発表の資金的支援を行う制度も多くあります.今はグローバル社会ですので,英語で自身の研究を紹介するという経験は今後の社会人生活においてもとても大きな資産となります.海外に行くことに抵抗がある場合は,国内で開かれる国際会議もあります.
特にこれからの社会は,実力主義,個人主義がモノを言う時代です.自分が第一著者で発表するという実績は大きな財産ですし,就職活動においても,大きなアドバンテージとなります.
ぜひモチベーションを高くもって,研究生活に取り組んでもらえたらと思います.